Slayer - Show No Mercy (1983)

1. Evil Has No Boundaries
2. The Antichrist
3. Die by the Sword
4. Fight Till Death
5. Metal Storm/Face the Slayer
6. Black Magic
7. Tormentor
8. The Final Command
9. Crionics
10. Show No Mercy
最初のスラッシュメタルは何かと言えば、Metallicaの1st、そしてSlayerのShow No Mercyです。
名盤Reign in Bloodでスラッシュメタルの帝王へと登り詰め、今やロックミュージック界の裏番長。
Slayerが嫌いなんてメタラーには会ったことがありません。
彼らの作る音楽は激しく、悪魔的で、他のどのバンドよりも格好良い。
そんなSlayerの1stアルバムがこれです。
例えばReign in Blood以降の作品でSlayer初体験のメタラーがいたとして、これを聴いたらどう思うでしょうか。
私の感想は「しょぼい」でした。
ジャンルとして確立された後のスラッシュメタルに比べれば、全然激しくないと思うんです。
でも、そういうことじゃないんですよね。
スラッシュメタルの歴史が始まった作品です。
理屈抜きに聴くべき。
私がこのアルバムの魅力に気づいたのは、CD購入後しばらく経ってからでした。
NWOBHMの影響下、ハードコアの要素をそのままぶち込んだのがShow No Mercyです。
激しさの面でも風格の面でも、まだ帝王の片鱗は見えません。
今聴くと、アンチクライストなノリが可愛く思えるぐらいです。
でもそのチープさがスラッシュメタルの魅力の一つであると気付いたのはいつだったか。
この速く、鞭で打つようなサウンドがスラッシュメタルと呼ばれる以前、ジャンルに拘らず作られた音楽。
この衝動的な音がたまらなく格好良いんです。
まだまだ未完成ながら、歌わずに声を吐くボーカルスタイル。
刻みに刻むギターリフ、無茶苦茶に切り込んでくるギターソロ。
とにかく激しい音楽をやろうとした結果、生まれたサウンドは世界中のロッカーを仰天させるものでした。
必聴。
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